【ブラック飲食店の特徴】年中繁忙期?会社都合のみの変形労働時間制

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【ブラック飲食店の特徴】年中繁忙期?会社都合のみの変形労働時間制

すべての飲食店とは限りませんが、飲食業界・外食企業はブラック企業の割合が多いといわれています。他の業界にも共通する部分はありますが、ブラックな労働環境になる、主な原因は以下の二つです。

参入障壁が低い

他の業種に比べ新規参入が比較的簡単であるため、競合が多くなります。最終的には価格競争になり、生き残る飲食店も大きく儲けることが難しくなります。

利益が低いため、構造的に残業代など支払うことが難しく、サービス残業を強いる労働環境になります。

売上の変動が大きい

飲食店は、景気や天候により売上が大きく左右されやすく、先の見通しが立ちにいです。そのため、売上見込みが低い場合、人件費を削減するため、アルバイトのシフトを抑える必要があります。

大手企業では、改善されつつありますが、小規模店や個人事業である場合は、店主や店長(残業代が出ない年俸制など)の負担が大きくなります。

売上の変動が大きい、飲食店・旅館やホテルなどサービス業界は、変形労働時間制を採用している企業が多いのが特徴です。

変形労働時間制とは
一定の期間を単位として、その期間内であれば1日8時間を超えても、残業代を追加で支払わなくてよい」 という制度です。

一定の期間とは、1週間・1カ月・1年と分かれており、それぞれに運用のルールが定められています。しかしほとんどの場合、会社側の都合で悪用されており、従業員が騙されているケースが多く見られます。

1年中サービス残業ばかり…というお店はありませんか?

なんちゃって1年単位の変形労働時間制

ブラック飲食店
副店長 チャッピー
就業時間は毎日不透明。

ブラック飲食店
営業部長 M
1日単位会社都合変形労働時間制を採用している。

チャッピー

年末年始の繁忙期が終わったので、1~2月は休みを増やして、勤務時間を抑えます。

M部長

クソ暇な時期にバイトのシフト増やしてどーすんの?バイトの人件費を増やすのは許さんっ!休むなら、売上を増やして、バイトリーダー育成して、利益を確保しろ!

チャッピー

そう言われても…1年間の変形労働時間制を採用しているので、年末年始など繁忙時期に休み無し、長時間労働で働いてるわけですが…

M部長

休むなら、売上を増やして、バイトリーダー育成して、利益を確保しろ!あと、バレンタイン・ひなまつりの販促企画と特別メニューレシピを早く出せ。

チャッピー

休ませる気なしの、なんちゃって変形労働時間制。この制度は従業員のメリットはゼロ!

飲食店では、繁忙期と閑散期の差が大きく、アルバイトなどの人員確保が難しいです。世間が休みで、忙しい時期に出勤、暇なときは休ませたり、シフト時間を削ったりと、理解があるスタッフでないとなかなか定着しません。

飲食店・店長の最大の悩みは、店の売上ではなく人員確保も含めた「人間関係」です。

勤務時間を変更することは原則できない

変形労働時間制を採用している場合、あらかじめ決められている勤務スケジュールを、会社都合で変更することは認められていません。このことについては、改正労働基準法の変形労働時間制で規定されています。

変形期間における各日、各週の労働時間を具体的に定めることを要し、変形期間を平均し週四〇時間の範囲内であっても使用者が業務の都合によって任意に労働時間を変更するような制度はこれに該当しないものであること。

出典:改正労働基準法の施行について(厚生労働省)

しかし、ブラック飲食店では、お店の混雑状況や、アルバイト・パートの欠員など、当日の勤務時間変更や、休日の変更が日常的・強制的に行われています。

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