【ITパスポート試験】家庭はインクジェット、会社はレーザープリンタ

仕事でも家庭でも使用する機会があるプリンタは、代表的な出力装置のひとつです。名前は、処理結果をプリント(印刷)するところからきています。
同じく代表的な出力装置としてディスプレイがありますが、ディスプレイがRGB(Red、Green、Blue)の組み合わせで色を表現するのに対して、プリンタはCMYK(Cyan:シアン、Magenta:マゼンタ、Yellow:イエロー、Black)という4色の組み合わせで色を表現します。
プリンタの種類と特徴
プリンタは、その印字方法によって様々な種類に分かれます。ここでは代表的な次の3種類を紹介します。
- ドットインパクトプリンタ
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印字ヘッドに多数のピンが内蔵されていて、このピンでインクリボンを打ち付けることによって印字するプリンタです。物理的に叩きつけるため印字音は大きく、その印字品質もあまり高くありません。
しかし、複写式の伝票印字に使用できる唯一のプリンタであるため、事務処理分野では重宝されています。
- インクジェットプリンタ
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印字ヘッドのノズルから、用紙に直接インクを吹き付けて印字するプリンタです。インクのにじみなど印字先の紙質に左右される面もありますが、基本的には音も静かで、かつ高速です。高品質のカラー印刷を安価に実現できるため、個人用途のプリンタとして普及しています。
最近では基本のCMYKだけではなく、ライトシアンなどを加えた多色表現を可能としたモデルがでており、写真並みの高品質印刷を可能にしています。
- レーザープリンタ
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レーザ光線を照射することで感光体上に1ページ分の印刷イメージを作成し、そこに付着したトナー(顔料などの色粒子からなる粉)を紙に転写することで印刷するプリンタです。基本的にはコピー機と同じ原理です。
ページ単位で印刷するため非常に高速で、音も静か。粉を定着させる方式であるため、インクがにじむようなこともなく、もっとも高品質な印字結果を得ることができます。ビジネス用途のプリンタとして普及しています。
プリンタの性能指標
プリンタの性能は、印字品質とその速度によって評価することができます。
プリンタの解像度
印字品質をはかる指標が解像度です。プリンタの場合は、「1インチあたりのドット数」を示すdpi(dot per inch)を用いて表します。ディスプレイの解像度と同じく、この数値が大きいほどきめの細かい表現ができるので、高精細な印字結果を得ることができます。




プリンタの印字速度
印字速度をあらわす指標には、「1秒間に何文字印字できるか」をあらわすcps(character per second)と「1分間に何ページ印刷できるか」をあらわすppm(page per minute)の2つがあります。プリンタの印字方式により、いずれか最適な方法を用いてあらわします。




- cps(character per second)
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主にドットインパクトプリンタの性能をあらわす時に用います。
例)1秒間に7文字印字した場合、7cps - ppm(page per minute)
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主にレーザプリンタの性能をあらわす時に用います。
例)1分間に5枚印刷した場合、5ppm
家庭はインクジェット、会社はレーザープリンタ まとめ
- プリンタは出力装置のひとつで、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の4色で色を表現する。
- 家庭(個人)で使われることが多いのが、インクジェットプリンタで、安価で高品質な印刷が可能。
- 会社(仕事)で使われるのがレーザープリンタで、ページ単位で印刷、高速・高品質で、音も静かなのが特徴。
【ITパスポート試験】過去問題練習と解説




プリンタに関する記述-1(H28年春期)
問:感光ドラム上に印刷イメージを作り,粉末インク(トナ一)を付着させて紙に転写,定着させる方式のプリンタはどれか。
ア:インクジェットプリンタ
イ:インパクトプリンタ
ウ:熱転写プリンタ
エ:レーザプリンタ
出典:ITパスポート試験ドットコム
プリンタに関する記述-2(H26年秋期)
問:プリンタが1分間に印刷できるページ数を表す単位はどれか。
ア:cpi
イ:dpi
ウ:ppm
エ:rpm
出典:ITパスポート試験ドットコム